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アイヌ民族は日本の中でも北海道に多く存在する先住民族です。
言葉や生活習慣など、現代の日本人とは大きく異なるのが特徴で、独自の宗教観を持っています。
言語は「アイヌ語」と呼ばれる言葉を使い、親から子へ歴史を語り継ぐことで文化を守ってきたのです。
さらに近年では、失われつつあるアイヌ民族の文化を受け継ごうと、さまざまな取り組みが行われています。
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この物語は少年と熊のキムルンによる壮大な命の物語です。
少年とキムルンは本当の兄弟のように仲良しでしたが、ある日突然別れがやってきます。
アイヌ民族には「イオマンテ」という熊送りの儀式があり、その儀式にキムルンが選ばれたのです。
イオマンテとは、神様の使いであるとされている動物(ヒグマやフクロウ、シャチなど)を殺して神様のもとへ送り返す儀式のこと。殺した動物はその後みんなで分けて食べることで五穀豊穣を願う儀式なのです。
しかし、キムルンはひょんなことから森に帰ってしまい.......。
大人になった少年は、キムルンを神様のもとへ返すべきだと山を探し始めます。
果たしてイオマンテの儀式は行われるのでしょうか。
兄弟のように育った少年とキムルンが体験したアイヌ民族の命の物語です。
作者:あべ 弘士
出版社:ブロンズ新社
価格:1650円
ページ数:36ページ
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タイトルの「パヨカカムイ」とは、疫病をもたらす神様のこと。
アイヌ民族の信仰する神様はほとんどが恵みをもたらす神様ですが、パヨカカムイは珍しく害を与える神様です。
この物語には出てくるのは貧しいアイヌの家族。
父親は狩りが苦手でしたが、ユカラ(昔話)を語るのが得意でした。
ある日父親が子ども達にユカラを聞かせていると、家の外にパヨカカムイがいることに気がつきます。
そこでパヨカカムイに供物を捧げてユカラを聞かせた父親でしたが......。
この物語は、アイヌ民族の間で語られているユカラの1つ。
アイヌ民族は人生において大切なこと、神様との関わり方などを全てユカラから学びます。
第6回日本絵本賞を受賞した作品です。
作者:かやの しげる
出版社:小峰書店
価格:1540円
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「ひまなこなべ」は、アイヌ民族の昔話として語り継がれているものの1つで、イオマンテについてわかりやすく解説している物語です。
ある日のこと、踊りの上手いアイヌ民族のもとへ、熊の姿をした神様がやってきます。
熊の神様はその踊りが忘れられず、そのアイヌが住む家を何度も訪れますが、ついにその正体を知ることになるのです。
タイトルは「ひまなこなべ」。最後はこの意味がわかるようなオチとなっています。
アイヌ民族は動物や植物、食器など身の回りのもの全てに魂が宿ると考えている民族です。
「ものを大切にすることが生活を豊かにしてくれる」ことを教えてくれる1冊となっています。
作者:かやの しげる
出版社:あすなろ書房
価格:1540円
ページ数:32ページ
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